1週間以上釣りに行けない日々が続いております。
以前の釣行記事:「2020年9月の釣果と近況と考察。「流れ」「水温」「濁り」が及ぼす影響 【釣り部101】」で「水温が上昇している」という現状を目の当たりにし、そんな状況では釣りに行く気持ちが萎えてしまっている事と、仕事やら体調不良やらで・・・1週間近く釣りが遠のいております(涙)
個人的に釣りたい魚種No.1はシーバスなので、水温上昇は非常にタイトな現状。
じゃあその他の魚種でも狙ってみよう!と思うも、やはり水温が落ち着いて活性が上がる夜の方が魚を見つけやすい。
ある程度ベイトが回ってくるような潮通しの良いエリアならマヅメもチャンスだと思うのですが、そういう意味で焼津は厳しい。
とは言え、あくまで焼津近辺の話であって、東部(沼津)や御前崎などの方では青物が回っているらしいので、遠方へ足を延ばしたり、深夜の釣行なら釣果は得られるとは思うのですが、諸事情によりそこまで釣りに時間を避けられない。
という事で様子を見つつ過去の釣行を確認し、思いついたのが「シーバスを釣る為に必要な要素」をまとめてみよう!!
という事です。
シーバスフィッシングのタックル・装備
これは「記事:ルアー釣り初心者が釣れる様になる為には・・・【釣り部102】」の【最初のタックル選び】に掲載しておりますので、シーバスタックルを参考にしてください。とりあえずなら1万5千円くらいで揃えられます。
また、記述しておりませんが、シーバスが釣れた場合、小さいサイズ(全長が30cm~50cm前後)なら強引に引き抜くことが可能ですが、それ以上のサイズの場合、強引に引き抜くとロッド破損やバラしの可能性が高くなるので、ランディングネットか最低でもフィッシュグリップを持参する方が良いです。
その他でライフジャケットや滑りにくいシューズの装備は整えておけるようでしたら準備しておくと良いです。自分は磯に行ったり、ウェーダーを着て釣りをする事はないので、普段は持ち歩いておりませんが・・・
ルアーに関しても、「記事:ルアー釣り初心者が釣れる様になる為に・・・【釣り部102】」で記載したように、「コレなら釣れる」という正解は地域や状況によるので、お伝えする事は出来ませんが、記事:「勝手に!「釣れる(釣れた)ルアー 2019-2020年版 シーバス・青物・ライトゲーム(焼津~吉田)」【釣り部104】にて実績に基づいたルアー紹介をしておりますので、そちらをご参考に。
ではタックルが揃ったら・・・
シーバスについて知ろう!
シーバスは一年中釣れる。
昼でも夜でも釣れる、マヅメや潮が変わるタイミングが釣れやすい。
ベストのシーズンは春~秋。
小魚が主食ですが、生きている物ならなんでも食べる雑食。
シーバスの種類は主に「マルスズキ」「ヒラスズキ」「タイリクスズキ」。
それぞれの主な生息域は
・マルスズキ
北海道南部から九州にかけて分布。冬は外洋もしくは外洋の海流の影響を受ける場所で産卵及び越冬し、春から秋にかけて内湾や河川に侵入する。大規模規則的回遊を行う。遊泳出来る水深があれば堰などが無い限り遡上する事がある。シーズンや地域ごとで偏食傾向が見られる。
・ヒラスズキ
外洋に面した地域に生息。マルスズキなどの通常のスズキとは対照的に、沿岸に固執する魚。河口域に顔を出す事はありますが、遡上する事はない。凪よりもウネリによって出来る「サラシ」と呼ばれる白い泡がある方が釣れる。マルスズキほど偏食は見られず、活性が高くなれば大小関係なくエサを捕食する。
・タイリクスズキ
シーバスの外来種。成長が早い。中国大陸が原産。成長が早い事から、以前に養殖業者が稚魚を大量輸入し養殖。その後、逃げ出しや放流が多発したことで四国や瀬戸内などを中心に生息しつつある。黒い斑点が特徴。マルスズキ同様に淡水耐性が強く、河口や下流域が主生息地
ヒラズスキを除いて、外洋、河口、河川、漁港とかなり広範囲に生息している魚。
呼び名として、全長30cmまでをセイゴ、全長30cm~60cmまでをフッコ、60cm~をスズキと呼んでいる。80cmを超えるものをランカーと称している。
シーバスのシーズン毎の主食(シーズナルパターン)
【1月後半~3月】
5cm以下の小魚、バチと呼ばれる(イソメやゴカイなどの多毛類)
・アミ、ハク(ボラの稚魚)、バチ、稚鮎
たまにコノシロ
【3月~6月】
5cmから10cm前後の小魚
・稚鮎、ハク、イナッコ(ボラの幼魚)、イワシ
【7月~9月】
10cm前後の小魚を求めて遡上
・イワシ、イナッコ、サバ、サッパ
たまにハゼ、サヨリ
【10月~12月】
産卵前で荒食い、生き物ならなんでも食べる
・イワシ、イナッコ、落ち鮎、サッパ
たまにサヨリ、コノシロ、ハゼ
っと、ざっくりと抽象的に書いてみましたが、ぶっちゃけあくまで参考です。この辺は地域差がかなりあると思います。「たまに・・・」と書いているベイトについては地域によって回遊があったり、多く生息しているケースがあてはまります。イカパターンなども聞きますが、主に北陸地方に見られるようです。
参考として、それぞれのシーズンで捕食するベイトの一覧を記載しましたが、あくまで自身が釣るエリアではどのようなベイトが多いのか・・・シーズンを通して観察する必要があります。
(詳しいベイトパターンについて 記事:釣りを学ぶ。シーバスのパターンとベイトの種類)
ベイトを探せばいいのか?
ではシーズン毎のベイトを簡単に紹介しましたが、シーバスを釣るにはベイトを探せばいいのか?というと・・・それだけではシーバスを釣る事が出来ません。
2月~4月初旬のマイクロベイトパターン
ベイトに依存しているような春先(1月~6月初旬までのマイクロベイトパターン)はそれでも問題ないと思います。ハクなどは遊泳力があまりない為、成長するまでは港内に溢れかえります。
その頃からてシーバスはハクが主食となります。とは言え産卵後で体力もなく、活性も低いので、シーバスはハクを追い続ける事は無く、時合は短い印象です。例えば夕マヅメ、もしくは日中にボイルが起こる事がありますが、捕食の時間は限られております。
ベイトを探しましょう。シーバスの捕食も「待ち」が目立つので、ベイトが流されたり、固まり易い「干潮」を狙うと良いです。
釣行記事:釣り部75 早春からのマイクロベイトパターンの釣り!シーバス狙い!
釣行記事:釣り部78 早春のシーバスマイクロベイトパターン攻略!
釣行記事:釣り部81 シーバスを求めて・・・マイクロベイトの捕食を観察しよう。
釣行記事:釣り部82 「ハク」にボイルするシーバスを探し、焼津の港をめぐる。(人気を避けて)
4月後半~7月終わり(梅雨明け)まで
まだまだマイクロベイトパターンは続いておりますが、ハクの遊泳力が着いてきて、港から河口へと移動を始めます。それに伴いシーバスの回遊も活発になってきます。その後、梅雨が始まり、増水の影響でベイトが流されたり、雨水の影響で水温が下がる為活性も落ちます。とは言え本来はベイトを追ってシーバスは捕食をしているので、捕食のポイントを見つける事が重要です。
焼津近辺では田んぼの水抜きを頻繁に行う為、漁港や河口付近の水質が著しく悪化します。潮が澄んだタイミングでポイントやベイトを探す必要がある為ラン&ガンが必須になります。
雨の増水でベイトが流されやすい河口付近がねらい目
釣行記事:釣り部88 サーフシーズン到来。青物にシーバス!ランガンが釣果につながる!
釣行記事:そろそろシーズンも本格化!?時合で勝負!シーバス、青物を狙って・・・(in焼津)
8月~10月本格的な夏から秋始めまで
梅雨が明ける頃から本格的に暑さが酷くなります。暑さが酷くなると水質や水温が大きく変化するので、ベイトがつくポイントを探すのも一苦労です。日中水面を見ても魚の反応は殆ど無く、生物感はあまり感じられないポイントが多くなります。それでもどこかに居る事は確かなので、この時期に限ってはベイトよりも水温の変化を意識して探すと良いでしょう。
漁港などの潮の動きの悪いエリアではプランクトンが大量発生したりするので、水質の悪化を避けてシーバスは沖に出る傾向にあります。潮が良くあたるポイントなら可能性があります。
梅雨の雨の量によって水温変化の影響が出ると思います。8月頭まで影響がでると思います。
ベイトを探す事が難しいので(ボラは居るけど・・・)シーバスの活性が上がる水質水温を探す。(河川の上流や潮が良くあたる磯など)
釣行記事:シーバスを追いかけて!やっぱり夏はリバーシーバスを狙おう!【釣り部98】
釣行記事:シーバスを追いかけて!夏のシーバスは川にいる!!【釣り部95】
10月後半~12月水温が安定しくるが
いよいよ釣りがしやすいシーズンになり、アングラーの数も増えます。ベイトも大きくなり、それを追ってシーバスの回遊と捕食も様々。ベイトが回遊するタイミングとアングラーが少ない時間帯を狙って、シーバスが居そうなポイントを探しましょう。
この時期はとにかく暗い時間帯を意識した方が釣れると思います。ベイトも大きくなりシーバスも捕食しやすいタイミングと場所を求めて移動します。加えてアングラーが増える事もあり警戒するので、夜や早朝の釣行が良いでしょう。
ベイトの動きを把握しましょう。イワシなどのベイトが接岸していれば、青物もバンバン釣れる時期。
(記事)
1月も釣れるけど小さい
1月は産卵の為、60cm以上のシーバスは沖に出てしまいます。とは言え、セイゴクラスは漁港でボイルしているので、シーバスオフシーズンではありますが、ライトゲームで狙ってみるのもおもしろいです。
ベイトよりボイルを探しましょう。
釣行記事:釣り部54 テトラシーバスパターン!ヒラメルアーシーバスメソッド!!(人に教えないでください!!)
という感じでシーズン毎のベイトを追って釣りをする場合と、夏などは、ベイトより水質や流れを意識し、シーバスが居ると思われる場所を探して釣りをした方が良いという事を、色分けで表現してみました。
という事で、シーバスを釣るうえで大事な「ベイト」について説明しました。そしてもう一つの重要なポイント
大きく言うと「流れ」
この「流れ」が意味する事として、ポイント的な話だと地形の変化になり、シーバスの話になると捕食の仕方に関係してきます。
では「流れ」。
流れのあるポイントを探す
「流れ」は先にあげた「地形の変化を探す」事と、そしてその理由として「シーバスの捕食」にも影響を与えます。
例えば初夏のマイクロベイトパターンの場合、遊泳力が無いベイトは潮や川の水に流される為、そこをうまく利用してシーバスは捕食をします。ですので、干満差が激しい日の河口へ干潮時に行くと、流されたり浅瀬に取り残されたベイトを捕食するボイル音が聞こえたりすることも・・・。
また、夏場の高水温時などは、「流れ」があるポイントほど水温・水質が安定しやすいので、そういったポイントにシーバスが居る事が多いです。
それらを踏まえた上で・・・
流れを生み出す地形変化とシーバスの捕食
何度も言いますが「流れ」があるポイントには地形の変化があります。川はそれが顕著に表れておりますが、海でも潮目が出来るポイントは海中で流れがぶつかっていたり、地形の変化に流れが当たっている事が多いです。
そういったポイントにシーバスや魚が付きやすいです。
なぜなら、「エサ」が流れてくるからです。一番エサが流れてくるポイントで待つ方が効率が良く、例えば流心だったり、流れが加速しているポイントの先の構造物の脇や深みだったりします。流れで待つ方が捕食しやすいのですが、ずっと流れが効いている場所に居るのは疲れるので、魚が付きやすいポイントがあると、そこから流心に流れてくる魚を待ってることが多いです。
見分け方としたら水面がモワモワしていて、水と水がぶつかって水面に押し出されているようなポイント。そういうところは水と水がぶつかっていたり、水中に構造物や地形変化があり・・・いわゆるヨレが出来ます。
(図)河川の流れ
シーバスにとって「流れ」があるポイント、「流れを作っている地形変化(流れが変化している所)」付近に居る方が捕食がしやすいのです。
詳しくは下記動画より
堤防などは一見流れが無いように感じますが、潮の干満によって波が当たるポイントであり、小魚が流されてきたりします。その為堤防の側に着いている事が多いのです。
危険ですのでライフジャケットやソールが滑りにくい靴を履いて、しっかり装備して釣りをしましょう。ただ、滑り易いポイントは避けた方が良いです。
(図)海の流れ
ここに水温の変化が関係してくると、漁港より潮や河川、河口の方が夏場は水質や水温が安定しやすいのでそちらのエリアに移動する事が多く、また水深がある沖などにも上記の理由が当てはまります。
夏場と書きましたが、適水温になるまではこのような状況は考慮する必要があると思います。特に7月~10月までは夏の暑さが海に影響を与えますので、「流れ」を意識する事が重要です。
(シーバスの適水温については 記事:「ルアー釣り初心者が釣れる様になる為には・・・【釣り部102】」を参照してください。)
「流れ」があるほど潮は澄みやすい
個人的にルアーフィッシングは濁っていない方が良いと思っております。
ルアーフィッシングは魚の視覚にうったえる釣りですので、水質がクリアになるほど反応が良いはずです。
ただ、澄み潮ですとルアーガ魚に見切られたりします。ですので、混雑した釣り場で潮が澄んでいると、それはそれでまた釣りずらかったりしますが・・・魚はいるので、いかにスイッチを入れるかの釣りなので、可能性は感じますよね。
「流れ」もあり水温が安定していれば濁りはプラスに
海水ですと表層だけ濁っている塩水クサビなんかもあるので、濁りが効いても釣れるケースはこの場合や、シーバスの個体数・活性が高い多いケースだと思います。
「流れ」があって適水温であれば、濁りが強すぎなければプラス。
最後に・・・
はい、という事で、シーバスを釣るうえで必要な条件。
「ベイト」
「流れ」
という2点を説明させて頂きました。
とりあえず次の回で、今までの実績を踏まえてルアーの紹介をしようと思ってます。(記事:勝手に!「釣れる(釣れた)ルアー 2019-2020年版 シーバス・青物・ライトゲーム(焼津~吉田)」【釣り部104】)
釣れない時期の「釣れる為には」という感じの記事をいくつか挙げさせて頂きましたので、あとはルアーを揃えて釣りに行けば釣れる事間違いなし。
「釣れなかったらごめんなさい」
ちなみに昨日9月16日の水温です。
夕方の観測です。
河川の水温と港の水温があまり変わらない状況です。河川の温度は日中に上昇した水が流れているので少し高め、港は大潮の満潮時の観測ですので、潮の影響で若干水温が落ちているのかもしれません。まだまだ焼津シーバスの活性は低そうです。
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